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東京支部だよりバックナンバー(2011年10月)

■■ 第164号 身体均整師会 東京支部会報  ■■

◇ 東京 支部だより ◇

■■          2011年10月■

発 行 身体均整師会 東京支部

事務局 東京都小金井市本町1-2-14 コーポ牧田102

責任者 深沢 功


■10月の予定■
●支部研修会

【身体均整法研究会:椎骨カーブを整える 】 〜いつもと違った触診学〜
講師 東京支部委員

9月の支部研修会では、大庭玲子先生から指すべりテストによる椎骨カーブの触診を教えていただきました。 大庭先生は、椎骨カーブを目安にしてまず胸椎を整え、連動して腰椎や頚椎を整える手法を披露して下さいました。

これまでにも椎骨カーブを観察点とした調整は、様々なシーンで目にしています。 例えば鏡先生は、椎骨カーブを観察しながら、主訴から遠い椎骨(腰痛なら胸椎から、 肩痛なら腰椎から)から整えていきます。 また研修センターマニュアルでは、椎骨カーブがまっすぐに入る角度に開脚させてから骨盤調整を行います。

立位での体型観察が分かりにくい場合、脊柱を指でなぞってみると、椎骨カーブがかなり複雑に入り組んでいることがあります。その場合、仙骨叩打により大まかにカーブを揃えてから、改めて観察してみると体型が観察しやすい、これは学園の授業で習いました。

10月の研究会では「指すべりテスト」「椎骨カーブ」をひとつのテーマに、いつもと違う角度からの触診練習に取り組んでみましょう。指すべりテストによるカーブの探し方、見方、そのカーブから一番動きの悪い椎骨を探す訓練を中心に行います。

指の当て方、感触には熟練を要しますが、解らなくとも何回か繰り返すうちに、背部のカーブが症状の表現として見えてくるのが面白いところです。

そして観察後に、大庭先生から教わった技術などを応用し、椎骨のカーブを整えてみましょう。背中のカーブが整うことで、受者がどのような体感を得られるでしょうか。


【 黒田ノート 】
椎骨カーブの観察、調整を実習し、時間が 残っているようでしたら黒田ノートを使用し、講義を行います。

今回は黒田ノート・第2回実技特別研修会 『脊椎骨にみる均整三法則/人体を平衡・可 動・強弱』を使用します。 そのなかから、椎骨の強弱性が欠けた状態 (凹んだ状態)を調整する方法を選んで実技 をする予定です。 ゆさぶり等のテクニックを亀井師範の言葉を紹介しながら学びましょう。

尚、時間が足りなくなった場合は割愛させていただきます。

・日 時 10月16日(日)
・場 所 笹塚区民会館
・時 間 午後1時〜午後4時50分
・料 金 身体均整師=\2,000

笹塚地図
『笹塚区民会館』
渋谷区笹塚 3-1-9
電話:03-3377-1060
交通:京王線 笹塚7分
交通:バス[渋63][渋67] [渋68][宿41] [宿45]系統 「笹塚中学」2分


■第457回支部研修会報告■

9月の支部研修会は大庭玲子(おおばれいこ)先生を講師に迎え、「現代における症状とその 治療法」をご講義いただきました。


【現代人に多い歪み】
昔は歪みに個人差が大きかったが、現代はほ とんどの人に共通して「パソコン作業」を原因とした歪みが入っている。

首、肩凝りや頭痛における1番の原因は、上 部・中部胸椎の歪み。

構造的に華奢な頚椎が長時間のパソコン作業の間中、重い頭部を支えていなければならず、 僧帽筋、広背筋、菱形筋などが全部引っ張られ ガチガチになり、肩甲骨間の胸椎部が変位し、可動性もなくなる。

よって、上・中部胸椎をしっかり解放できるようにすること。

そのためには、まず椎骨の触診ができなければならない。


【椎骨の触診】


示指と中指をチョキのかたちにしてD1棘突 起をはさみ、棘上線を頭方から足方へとすべらせ、脊柱のカーブを観察する。圧が軽すぎると上すべりして、カーブを感じられない。

胸椎に変位があれば、変位側の横突起付近に盛り上がりを感じられる。その逆側に穴が開いているようでなければ、変位はそれほどでもない。

胸椎部での細かい歪みが集約された結果、腰椎が大きく曲がる。腰痛の8、9割は上・中部 胸椎から。

一見、ひどい歪みの腰椎であっても、胸椎を元に戻せば簡単に整う。頚椎にも同じことが言える。寝違えも8、9割は上部胸椎から。


【胸椎部の調整(筋肉調整)】

上・中・下胸背部に分け、それぞれのかたちに合わせて皮膚の遊びを取ってから手の位置を決め、筋肉を押圧。

左右の筋肉を弛めると、胸椎部をはじめ、極端に曲がっていた腰椎部も、かなりのところまでまっすぐになる。骨盤もそろっている。

変位の残った椎骨をさらに調整すればよい。

 

【胸椎部の調整(椎骨調整)】

上記同様、かたちに合わせて刺激を入れる。 上部胸椎では、頭方から入れる場合も。

弱っている部分に刺激を入れる場合、重ねた 上の手で保護圧をかけたまま、その圧がかかっている範囲内で抜くと安全。

上部胸椎から腰椎まで順に調整した後、再度上部胸椎に戻る。一回目とは並びが変わっていることも多い。

 

【頚椎部の調整(筋肉操縦法応用の頚椎調整)】

変位している方向に椎骨をさらに捻って、肩とのラインで張力を取り、肩で抜く。 変位の整い具合を確認し、角度を合わせ直して何度かかける。


【臨床へのヒント】
◯理論上は4飛び、5飛びなど歪みのポイントを整えておけば、他の椎骨変位や周囲の筋肉の凝りも、時間とともに徐々に取れていくはず。 しかし、現代人は仕事その他に忙しすぎて、徐々に取れていくのを待っている時間がない。よ って臨床上は出ている歪みは全部取る。

◯原因のない症状はない。原因を読み取れなくても、不調のある部分の筋肉、骨格を整えて神経がよく働くようにすれば本人が治していく。

◯呼吸の大きい人は刺激を入れた後、三呼吸待たなくてもよい。

◯今は棘側に刺激を入れることが多くなった。 ただし基本は大事。だんだんと自分とお客様の体から学ぶようになっていく。

◯施術ベッドに寝るとき、また起き上がるとき には、膝を曲げての横向き姿勢から入って腰、 首を守るよう指導。初回の方には一度練習していただくとよい。

◯子宮筋腫など、婦人科系調整のためには、仙 骨孔をしっかり触診できるようにすること。
(レポート:田川)


■今後の支部研修会■

◎11月20日(日) 講師:柴田劬先生

◎12月18日(日) 講師:鏡八重子先生、忘年会


■東京支部自主活動情報■
(1)第210回手技研究会
・日 時 10月20日(木)17時位〜21時位 (毎月3回目の木曜日に開催しております)
・場 所 中野区大和町1-65-4増田ビル2F ザ・均整法せいたい
・問合せ 池田勝
・参加料 \1,000


(2)手技勉強会
受者・整者・第3者が納得する「3つの納 得」の為を目標に、実際にクライアントを招いての実技及び実技指導を実践しています。

受者の施術料は、事故発生時に賠償保険の対象にするために、初回〜3回まで1,000円、 4回以降は、3,000円を徴収しております。

・日 時 毎週木曜日10時〜21時(但し毎月3回目の木曜に限り17時位まで)
・場 所 手技研究会と同
・参加料 無 料

 

(3)均整倶楽部からお知らせ
『みんなひろば祭り』参加者募集!
均整倶楽部は今年も11月3日(文化の日)に 台東区入谷南公園で行われる『みんなのひろば祭り』に参加します。

少しでも多くの方に均整法を知っていただく為、青空の下、座位での施術を行います。

施術はちょっと...と言う方も、いろいろと雑用もございますので、是非ご協力ください!

いろんな先生方の技術も見られ、交流の場 にもなって、1度参加すると病み付きになられて毎年参加される方もいらしています。もちろんお祭りも楽しめますよ。


日 時:11月3日10:00〜15:00(集合時間は9:30)

場 所:入谷南公園(メトロ日比谷線入谷駅より徒歩7分、 JR鶯谷駅より徒歩10分)
※お問い合わせは田中菜穂実先生まで



■東京支部からお知らせ■
◆DVD作製記録◆
東京支部では、講師の先生に許可を得た研修会についてはその模様を録画し販売をしております。 購入方法は、
1)支部研修会場販売
2)電話での販売発送
・連絡先=片岡久雄先生

【DVD 目録】
~支部研修会の記録:2006~
2006.4.16 鏡八重子先生 「内蔵賦活の臨床」
2006.5.21 田川直樹先生 「インターネットで開業4年で均整院を軌道に乗せるまで」
2006.6.18 野村宣行先生 「くつろぎ傾斜圧」
2006.7.9 深沢 功先生 「クライアントに喜ばれる脊髄調整法」
2006.9.10 片岡久雄先生 「施術問題交換会1(骨盤)」
2006.10.8 小酒井外紀先生「施術問題交換会2(肩関節)」
2006.11.23 三浦宏明先生「頸部調整法」
2006.12.10 星野一彦先生「横隔膜調整法」

~DVD紹介~
2006.7.9 深沢 功先生 「クライアントに喜ばれる脊髄調整法」
・皮膚の遊びの取り方を始めとした、施術にあたっての基本的な造作
・奇脈を使った体型調整
・均整法のひとつの柱ともなる、十二種体型の関連椎 骨を施術にどういかしていくのか(外展/内展)の四つ飛び、五つ飛びの関連椎骨の臨床応用
・受者の感じる、やわらかな刺激と強い刺激の違いとその効果
・可動性/平衡性/強弱性から成る三原則と鼓舞、抑制から成る二原則について



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