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東京支部だよりバックナンバー(2011年8月)

■■ 第162号 身体均整師会 東京支部会報  ■■

◇ 東京 支部だより ◇

■■          2011年8月■

発 行 身体均整師会 東京支部

事務局 東京都小金井市本町1-2-14 コーポ牧田102

責任者 深沢 功


■8月の予定■
●支部研修会
「圧迫・屈曲・伸展と叩打・振動・擦過」
    〜縦横無尽の内臓調整〜
     講師 天内 登先生

8月の支部研修会は天内先生に講師をお願いしています。前回から2年3ヶ月ぶりにようやく引き受けていただけました。

「調整技術は観察法が即調整技術の定石となっている。すなわち圧迫・屈曲・伸展の何れを用いると観察ができるか、そして圧迫することによって観察したら調整も圧迫して行い、屈曲して観察したら調整も屈曲して行い、伸展して観察したら調整も伸展して行うという三つの法則にもとづいてテクニックを行使する。」

以上は昭和42年11月に行われた全国講習会での亀井師範の言葉です。

運動系の医学である身体均整法においては観察についても静的な状態だけで行うのではなく受者の運動系に積極的に働きかけて行うことが有効であり、【平衡性=圧迫】【強弱性=屈曲】【可動性=伸展】の各動作を通じた観察と調整は基本であるとも言えますが、これらは日常の施術の中でややもすれば省略されがちではないでしょうか。

今回の支部研修会では天内先生が長年の臨床で定石として使われている圧迫・屈曲・伸展を通じた観察・調整法に加え、叩打・振動・擦過等多彩な刺激の活用についても実践的臨床的に御指導いただきます。

施術の組み立てに苦労している初心の方はもちろん、手数を多くしても過刺激にならない柔らかさを身につけたい方、ダイナミックかつ滑らかな体さばきを身につけて受者を魅了したい方にとっても大変役立つ研修になると思われます。どうぞお楽しみに。(馬場)

※1
あわせて田川直樹先生による触診学研修も行います。今回は施術の流れに組み込んで実践的に行いますが、初参加の方にもわかりやすいよう丁寧に御指導いただきます。

※2
講座集特集号「均整」をお持ちの方は持参いただくと参考になると思います。黒田ノート既刊分では「叩打法による筋肉反射」「伸反射のテクニック」などが関連範囲です。

※3
佐賀の野村先生により長年に渡り刊行されている膨大な「野村ノート」について、今回天内先生所蔵のものを支部研修会場に持って来てくださるそうです。内容閲覧希望の方には貴重な機会です。

場所が通常の笹塚区民会館ではなく、代々木上原の社会教育会館です。
お間違えのないようにお願い申し上げます。


・日 時 8月21日(日)
・場 所 代々木上原社会教育会館
 ※会場は均整倶楽部名で借りていますので
  問合せなどには名義にご注意ください。
・時 間 午後1時〜午後4時50分
・料 金 身体均整師=¥2,000


住所:渋谷区上原3-13-8
電話:03-3481-0301
交通:小田急線・地下鉄千代田線「代々木上原駅」5分
交通:京王バス[渋67]系統「代々木上原駅」3分


■第455回支部研修会報告■

6月19日の支部研修会は、笹塚区民会館に於いて、矢作智崇先生を講師に迎え、「12種体型とくつろぎ姿勢の施術応用」をご講義いただきました。

【12種体型の施術応用例】
初回〜何回目かの臨床では、どのような姿勢や動きによって痛みが出るかを観察し、調整することが主目的になる。

漠然とした訴えであれば、体型調整により、その人の悪いところを浮き彫りにさせた上で整える。

最初から本質を追求しない。例えば側屈の際に腰に痛みが出たとする。本質の体型は肋骨型と観察したとしても、まずは左右型の調整を行えばよい。

主訴が解消した後、定期メンテナンス的な来院につながれば、本質も視野に入れた調整に進む。「このような傾向があるから気をつけて」と、個人個人に合った日常生活のアドバイスもできる。そのためには、学園の12種体型テキストをよく読むこと。

ただし、初回であっても、本質の関わるくつろぎ姿勢を応用すると、より効果的な体型調整を施すことができる。

【くつろぎ姿勢の施術応用例】
季肋部の角度を指標に、F8(肋骨の縮小型)傾向ありと観察した。


本質的に縮まりたいため、刺激は「圧迫」や「押し込み」を、調整姿勢は「うつ伏せ」を好む。

 


押し込み刺激は心地よく受け止めるが、引く刺激に対しては無意識に抗う。

 


逆にF7(肋骨の拡大型)に対して押し込み刺激を用いると、心地よい刺激とはならない。



「仰向け」は、拡大型の人にとって心地よい姿勢。
縮小型の人に仰向け姿勢を長くとらせ過ぎると疲れてしまう。
縮めた姿勢を強調した深呼吸を事前にさせておくと、楽に仰向けを続けられるようになる。


【日常生活アドバイス例】
前後型と肋骨型を組み合わせて考えると、起床時の腰痛予防ができる。

F1+F7タイプの人は、F1の性質により横向きで丸まって眠る姿勢が好き。しかしF7の性質も持つため、呼吸は仰向けがしやすく、取るべき姿勢に矛盾が生じる。

「眠りやすい姿勢」と「呼吸しやすい姿勢」では、人は後者を優先することが多いため、本来丸まって眠らなければならない人が、仰向けで一晩過ごすことになり、結果として起床時の腰痛が起こりやすい。

 F1+F8は「丸まるのが好き」+「縮まるほうが呼吸しやすい」となり、姿勢に矛盾が生じず起床時腰痛も起こりにくい。

よって、F1+F7タイプには「寝る前に仰向けになって、深呼吸を何度か繰り返してから、好きな姿勢で寝て下さい」とアドバイスができる。

同様にF2+F7、F2+F8…と考えていくと応用範囲が広がる。

 


研修後は、矢作先生を囲んでの打ち上げ会。

時間の都合上、肋骨型が中心の講義となりました。
他の体型についても今後、機会を作ってお願いする予定です。(レポート:田川)


■支部研修旅行レポート■
7月18日(月・祝)〜19日(火)の支部研修旅行。


4年前に好評だった草津温泉を再び訪ねました。



まずは湯畑近くの「白旗の湯」や、「西の河原露天風呂」をはしごした後、研修開始。



夕食を済ませると、各部屋ごとに調整会を開催。徐々に一部屋に集まって、深夜まで均整談義。


翌日も、チェックアウト後に広間を借りて、帰京のバスが出るまでの間、研修の続きを行いました。

台風の接近により、時おり激しい雨は降ったものの、合間には傘も差さずにのんびり散策ができるほど、天候に恵まれた二日間でした。

今回も細やかな心配りで幹事を担当して下さった天内先生、ありがとうございました。(レポート:田川)


■東京支部自主活動情報■
(1)第208回手技研究会
・日 時 8月18日(木)17時位〜21時位
     (毎月3回目の木曜日に開催しております)
・場 所 中野区大和町1-65-4増田ビル2F
     ザ・均整法せいたい
・問合せ 池田勝
・参加料 ¥1,000


(2)手技勉強会
受者・整者・第3者が納得する「3つ
の納得」の為を目標に、実際にクライア
ントを招いての実技及び実技指導を実践
しています。

受者の施術料は、事故発生時に賠償保険の
対象にするために、初回〜3回まで1,000円、
4回以降は、3,000円を徴収しております。
・日 時 毎週木曜日10時〜21時(但し毎月
     3回目の木曜に限り17時位まで)
・場 所 手技研究会と同
・参加料 無 料


■今後の支部研修会■
◎9月18日(日)
講師:大庭玲子先生
◎10月16日(日)
均整研究会
観察法・黒田ノート、他
◎11月20日(日)
講師:柴田劬先生
◎12月18日(日)
講師:鏡八重子先生
忘年会

9月の講師である大庭玲子(おおばれいこ)
先生のお名前はこれまであまり耳にされた事が
ないかと思われます。先生は昭和60年に姿勢保
険均整専門学校を卒業し、その後学校にて講師
・助教授と、均整の専門科目を指導をされてい
た、大ベテランの先生です。

これまでの数多い臨床経験のなかで得た均整
法を紹介いただけるものと思います。お楽しみ
に。

「9月18日には質疑応答も入れ沢山の事をみ
なさんにお伝え出来ることを楽しみにしていま
す」大庭玲子先生より


■神奈川支部情報■
神奈川支部研修会のお知らせ
・日 時 9月4日(日)13:30〜16:30
・講 題 「膝曲がりを伴う膝の痛み」
・講 師 矢作智崇
・会 場 横浜関内ホールB1リハーサル室3
       神奈川県横浜市中区住吉町4丁目42−1
       045-662-1221
□JR利用(京浜東北根岸線・横浜線)
 「関内駅」下車、関内駅北口改札。改札口を出ますと、す
ぐ左側に「周辺案内図」があります。馬車道通りを目指して
ください。
□市営地下鉄利用
 「関内駅」下車、9番出口の階段を上ったところが馬車道
です。進行方向に50m位歩くと直ぐ右側。
□みなとみらい線
 「馬車道駅」下車。改札口を出て、5番出口の階段を上っ
たところが馬車道です。そのまま、進行方向に200m位。
・問い合わせ 鈴木喜侃

■あとがき■
あの震災から5ヶ月が経ちました。

ずいぶん昔の事のように思えるのは、私の周囲の生活が元に戻りつつあるからなのかもしれません。

しかし、未だ住む場所も仕事もなく、家族にも再会できぬまま今日と明日を憂いて暮らす方が大勢いらしております。

7月27日に、新潟県燕市消防本部防災センター第一避難所に於いて、池田勝先生、太田雅雄先生が施術のボランティアをされてまいりました。

詳細は師会HPに掲載されております。どうぞご覧になられてください。

お二人が身体均整師として立ち上がり行動された事で、何人もの方が「優しさ・気持ち良さ」を感じる事ができたと思います。

世の為、人の為、と、亀井師範は師会の活動、身体均整師としての在り方を唱えていらっしゃいました。

日々の自分の暮らしに手こずって、隣人の痛みにさえ気づかない私ですが「痛みを抱える人々」の事を忘れずにいたい、と思いました。(矢作)

 





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