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東京支部だよりバックナンバー(2009年3月)

■■  第137号 身体均整師会 東京支部会報  ■■

◇ 東京 支部だより ◇

■■            2009年3月■

発 行 身体均整師会 東京支部

事務局 東京都小金井市本町1-2-14 コーポ牧田102

責任者 深沢 功


■3月の予定■

(1)3月の支部研修会

「私的観察法と四肢利用の腰背部へのアプローチ」
講師 小酒井外紀先生

3月の研修会は、
支部会員からのリクエストの多かった小酒井外紀先生をお招きして
提供いたします。
前回の筋肉操縦に引き続いて、
手技においてとても大事な観察法を含めた講義となります。
小酒井先生からは研修会などの場で手技について的確で丁寧な指導
を受けられた方も数多いと思います。

小酒井先生の「私的観察法」においては、基本的に
「望(全体像をみる)」
「聞(話声・呼吸音・心音・腹音・関節音など)」
「問(問診で相手の愁訴)」
「切(触診で身体各部の膨隆や硬結部位及び変形をみる)」
の四診法と
動臣身体各部の関節や椎骨の動きの確認)で行われます。

そして、例えば立位での観察箇所は以下の20カ所を掲げられています。

・耳の左右差 ・首の傾き ・顎の位置 ・肩の高さ 
・肩甲骨上部の厚さ ・肩甲骨の形 ・肩甲骨棘側の左右差 
・棘側の膨隆 ・椎骨の凹凸 ・肘の位置 ・脇の左右差(体幹の
曲がり) 
・背部の凹凸と緊張と弛緩 ・腰部の左右の筋、緊張と弛緩 
・腸骨稜の左右差(緊張と弛緩) ・仙腸関節部の左右差(凹凸) 
・殿部の左右差(緊張弛緩、上下) ・大腿部の左右差(緊張と弛緩) 
・両足の曲がりと膝の間 ・膝の形状(後部より観察時) ・足関
節の太さ

以上、いかがでしょうか? 
立位での観察はこのすべての箇所にこだわっていらっしゃいますか? 
わたしたちは、これら観察箇所を施術により変化させています。

研修会では、この他に仰臥位、伏臥位での観察箇所を紹介いただきます。

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 手技
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身体の平衡性・可動性・強弱性を復帰させる為に
体表の硬結・肥厚・弛緩の各部や、圧痛過敏点、
又は身体経絡上のツボ及び背部の脊髄神経に
圧迫・叩打・振動・触擦・冷温・運動・痛刺激を与える。

 押圧は筋力よりも自分の体重を利用していますか?
 押圧する手指を他方の手でサポートしていますか?

手技を行う上で基本的な作業ですが、
編者などは、それが自然と身につけられていません。
改めて実践を含め講義していただく事で、
「より的確な刺激、無駄な力を必要としない刺激」が相手に与えら
れるようになると思います。

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 四肢利用の腰背部へのアプローチ
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言葉通り、手足を使ったテクニックの紹介となります。
養成講座では教わる事がなかった貴重な技術です。
しっかりと教わり、持って帰りましょう。

前回の研修会で今回扱うテキストをあらかじめ手にいれた方もい
らっしゃいますが、
それを目にしてどう感じられたでしょうか?
小酒井先生の手によるそのテキストには臨床で必要な全てがそこに
紹介してあると思いませんか?
研修会当日をどうぞお楽しみに・・・。

・日 時 3月15日(日)
・場 所 笹塚:笹塚区民会館
http://www.city.shibuya.tokyo.jp/est/kmkaikan/km_sasazuka.html
・時 間 午後1時〜午後4時50分
・講 題 「私的観察法と四肢利用の腰背部へのアプローチ」
・講 師 小酒井外紀先生
・料 金 
    東京支部会員・養成講座の学生=¥2,000
    他の支部会員・他の会の均整師=¥3,000
    一般=¥6,000


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■第424回支部研修会報告■

2月15日の支部研修会は笹塚区民会館に於いて、
東京支部長であり、均整法学園「筋肉操縦法」テキスト編集者であ
る深沢功先生のもと、
筋肉操縦法の理論と実技を研修しました。

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【中和筋】

模型での説明。
腰の部分を真っ直ぐにしたままキーを持たせると倒れてしまうが、
釣り合うように曲げると立たせることができる。

伸ばした状態でキーを持ち上げている、腕の三角筋を主動筋とすると、
棘上筋などが補助動筋(動作の際に関節を安定させておく作用)、
広背筋などが拮抗筋になる。

 

それら全体のバランスをとり持っている逆側の腰部や、
足首周辺の筋肉を中和筋と考えることができる。
(講座集復刻版第6集「均整講座集第21号」参照)

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【中和筋の観察】

右腕が挙がりにくいモデル。
右腕を挙げたとき、服のしわが他よりも多い部分を見つける。
保護圧を加えて、腕が挙がりやすくなれば、そこを中和筋と考えて調整。
写真では右肩甲骨内縁と左腰部の筋肉。



左足首が背屈しにくいモデル。
足首周辺の主動筋、補助動筋、拮抗筋にあたる筋肉に主な原因はな
いことを、
観察により確認。
足首との相関部位や12種体型などから、
左仙腸関節付近の緊張、及びD12、D8の右に硬結を観察。
この三点を中和筋として調整。

 

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筋トーヌス(筋組織が軽い緊張を続けている正常な状態)を、
緊張側に偏らせたまま固定している中和筋の筋紡錘に対して、
リセットのために伸展調整、もしくはくつろぎ調整などを加えると
いうイメージで。

筋紡錘は、錐体外路系を通って常に送られている、
心の動きなども含めた様々な信号により、状態が変化する。
よって、その場に応じた最適な調整を、お客様ごとに、
また、一回の施術ごとに探っていく必要がある。

 

例えば触圧覚刺激法などにより、
一時的に筋紡錘を混乱させることも、有効なリセットの手段となる。
(レポート 田川)

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中和筋は勿論、解剖学的に証明されているものではなく、
経験に基づき亀井師範が発見された造語です。

身体の各所から情報を得た筋紡錘の働きや、
中和筋の働きを臨床や勉強の場で意識すると、技術向上の助けとな
る事と思います。

それを踏まえたうえで、
みなさん各々が工夫をされ、またそれが新たな均整法の手技となれば、
亀井師範もきっと喜ばれるでしょう。


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■東京支部自主活動情報■

(1)第180回手技研究会

・日 時 3月19日(木)17時位〜21時位
・場 所 中野区大和町1-65-4増田ビル2F
     ザ・均整法せいたい
・問合せ 池田勝
・参加料 ¥1,000
・テーマ 生殖器講座〜野村ノート参照
     更年期障害/生理痛

※テーマについては、リクエストがあれば変更する事があります。
ご意見、ご要望があれば言って下さい。
どうぞ遠慮なく・・・。
http://map.goo.ne.jp/map.php?MAP=E139.39.13.190N35.42.23.350&P2=3201E139.39.13.190N35.42.23.350&flg=1

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(2)手技勉強会

受者・整者・第3者が納得する「3つの納得」の為を目標に、
実際にクライアントを招いての実技及び実技指導を実践しています。

受者の施術料は、事故発生時に賠償保険の対象にするために、
初回〜3回まで1,000円、4回以降3,000円を徴収して
おります。      

・日 時 毎週木曜日10時〜21時(但し毎月3回目の
木曜に限り10時〜17時位)
・場 所 手技研究会と同:ザ・均整法せいたい
・参加料 無料

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(3)NPO法人いきいき健康法普及協会

15分〜30分の簡易ベッドによる施術で均整法のデモンスト
レーションを行います。
お手伝いしていただける方がいらしたら、当日会場までお越しください。
のんびりと勉強会なども兼ねていますので見学だけでも結構です。
尚、日曜日は支部研修会の日程と重なります。
無理のない参加で結構ですのでお待ちしております。
いつもご協力いただいている先生方、
交通費も支給できるかどうかわからなく、いつも申し訳なく思って
おります。(担当:矢作)

日 時 3月14日(土)〜15日(日) 10時〜15時
場 所 かながわ県民活動サポートセンター1階会議室

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(4)均整倶楽部活動報告

「第30回幡ヶ谷社会教育館文化祭」

例年に続き、去る2月22日に渋谷区幡ヶ谷社会教育館において開
催された
幡ヶ谷文化祭に今年も参加しました。

今回は10名の均整師により施術を行いました。
売り上げから経費などをのぞく金額を、渋谷区の社協に寄付する予
定です。
お忙しい中を参加された先生方、お疲れさまでした。    
      

また、当日だけではなく、事前の準備からいろいろとお世話して下
さった木内先生、秋島先生。
この場をお借りしまして御礼申し上げます。ありがとうございました。
均整倶楽部は地域社会への参加、均整法の普及を、こうした活動を
通して実践し続けます。 

参加者(敬称略)
木内登喜子、小酒井外紀、池田勝、矢作智崇、
秋島香、山崎慎一郎、宇賀村あけみ、
鈴木康子(20A)、田川直樹、手技研究会の植松先生。

後日届いたお客様からのメール:
 体調が悪く、どうしたものかとつらい日々が続いていました。
 整体をしてもらっただけで、ぐっとよくなり、
 やる気がでず何も出来なかったのが、難無くこなせます。
 夜はぐっすり眠っていないのに、朝はすっきり!深い眠りが出来
たようです。
 眠気もなく疲れもとれています。ありがとうございました。


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■東京支部からお詫び■

1月の研修会で購入された坂戸先生のDVD『観歪法1回目後
半・2回目前半』の内容が、
別のものとなっていました。ご迷惑をおかけしました。
ただいま修正をしており、交換できるのが3月になります。
またあらためてお知らせいたしますが、
お渡しする方法は、3月の研修会、あるいは郵送させていただく事
になります。
購入された方のお名前の控えがありませんので、
研修会場か支部事務所までお知らせくださるようお願いします。
大変ご迷惑をおかけいたしました。

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■求人案内■

業  種 整体(均整)・マッサージ
勤務時間 08:00〜19:00(休憩12:
30〜14:30)
     土曜日 08:00〜13:00
年齢性別 25〜40歳位(男子)
給  与 基本給18万円〜(昇給あり)
      +
     能力(資格)手当・役職手当など
     交通費、住居費については要相談
採用職種 正社員(副院長として育成、将来独立開業の際は協力します)

その他条件 明るく、研究心を持つ、やる気のある人

勤務地・連絡先
〒414-0027伊東市竹の内2-6-29高野ビル1F
東洋漢方鍼灸院 天内接骨院
天内登まで


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■神奈川支部研修会のお知らせ■

日 時 3月8日(日)
場 所 横浜市社会福祉センター
 横浜市中区桜木町1-1 横浜市健康福祉総合センター
9f「和室会議室」TEL:045-201-2060
 JR線、市営地下鉄線「桜木町駅」より徒歩3分
講 師 矢作智崇
講 題 「精神疾患の臨床応用」
連絡先 鈴木喜侃先生 045-772-0626


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■あとがき■

深沢先生の講義では、講座集から筋紡錘や中和筋に関する亀井師範
の言葉が抜粋され紹介されました。
現在では残念ながら亀井師範の肉声を語り継いでいく環境も少なく
なりました。
私たちは数少ない師範の言葉を残された僅かな資料を紡ぎ、再編し、
時には新たな解釈を書き加えながら私たち自身の均整道を切り開い
ていくしかないのです。

しかし、たとえば今回の中和筋の話にしても、
それを応用した技術を学ぶ前に、
やはり亀井師範の言葉からその根拠や意図、そうした背景を探って
いかなければ、
均整法とかけ離れた、大味な技術となっていく事と思います。
 
少しでも、均整法の根元を見つめ続け、
それを地につけた自分の両足下に根付かせていきたいです。
次回の研修会もまた、手技を行う上でとても大事な講義となります。
それをしっかりと学び、そして何度も復習し、そしてそれを肥やしにし、
しっかりと地を踏みしめていけたら、と思います。(矢作)


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