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東京支部だよりバックナンバー(2008年9月)

■■  第131号 身体均整師会 東京支部会報  ■■

◇ 東京 支部だより ◇

■■            2008年9月■

発 行 身体均整師会 東京支部

事務局 東京都小金井市本町1-2-14 コーポ牧田102

責任者 深沢 功


■9月の予定■

(1)9月の支部研修会
9月の研修会は川名慶子先生を講師にお迎えし、
操体法についてを学びます。

操体法の名は、手嶋昇先生の編著による「身体均整法」(赤本)や、
手嶋先生、野口盛雄先生共著による「すぐに役立つ救急法」(ともに不昧堂出版)にも紹介され
臨床で使っている方もいらっしゃると思います。

亀井師範も(復刻版7集)子午の法則のお話のなかで
「橋本博士が運動系の調整に反転療法を使われるが、
 反転療法というのが屈筋の調整である。
かつての骨接の名人といわれた人は
どの人も反転療法を使っている。
これは脱力法である」
と解釈されておりますが、これは操体法の事を指していると思われます。

また、橋本先生ご自身、
相談役として身体均整協会に属されていた事もあるように、
身体均整法と深い関わりのあった操体法をご紹介させていただきます。

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「操体法の基礎」
講師:川名慶子先生
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・川名先生プロフィール

東京出身。
東海大学文学部東洋史学科卒業。
社会福祉法人賛育会清風園(特別養護老人施設)勤務、介護職に従事。
出産退職後、子育てをしながら学生時代から興味のあった操体法を。
故渡辺栄三先生、三浦寛先生他複数の先生に師事し学ぶ。
東京医療専門学校卒業。鍼師、灸師、あん摩マッサージ師免許取得。
身体均整法学園卒業。
東京秋葉原の操体法専門施術所、津田温古堂(当時渡辺栄三先生が主催)に10年間勤務後、独立開業。
他に、斎藤豊氏に師事し古武術、起倒流の動きをベースとした稽古会に参加。
また、マクロビオティックを学び指導もしている。

・川名先生に伺いました。

〈均整法と操体法〉

「操体法とは、故橋本敬三医師(1897〜1993)が体系づけた運動療法ですが、
(すぐに役立つ救急法)などにも紹介されているように、
均整法とは大変ご縁のある施術法です」

「昭和40年代初めに仙台にて亀井先生とは橋本先生は出会われて、
その後お互いに交流があったようです」

〈操体法の概要〉

「施術スタイルの特徴としては、
診断材料や調整の指標として感覚(痛くない、ラクだ、気持ちよいなど)をつかうこと、
自動抵抗運動をつかって調整を行うなどです」

〈研修会の内容〉
 
「今回の講習会では、従来の均整法の中で紹介されている操体法を
より臨床で活用していただけるように
橋本先生が残してくださった、基本的な操法をベースにご紹介したいと思います」

「また、時間がありましたら
応用編として各論的な肩関節の調整や
股関節の調整などもお話できればと思っております」

・日 時 9月21日(日)
・場 所 笹塚:笹塚区民会館
・時 間 午後1時〜午後4時50分
・講 師 川名慶子先生
・講 題 「操体法の基礎」
・料 金 東京支部会員・養成講座の学生
     =¥1,000

http://www.city.shibuya.tokyo.jp/est/kmkaikan/km_sasazuka.html


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■第419回支部研修会報告■

7月20日の支部研修会は、東京・神奈川支部合同で開催しました。
横浜市健康福祉総合センターに於いて、高橋弘先生を講師としてお招きし、
「触診と施術の基礎」「心臓の解剖学」の講題で、
均整師はもとより、手技療法に関わる者すべてが知っておきたい施術の基本をご講義いただきました。         

【足関節】









○動きがよくない場合、原穴の状態も悪い(手関節も同様)。
原穴は自然治癒力を増すので、例えば調整の最初に手首足首を回して、自然治癒力を高めておく。

○足首を回そうとすると自分から回してしまう人や、
母趾が底屈している人は、頭が疲れ過ぎの可能性があります。
足部を床に圧定しつつ、母趾の付け根を引き伸ばして調整。       


【膝関節】







○痛い方の膝を包み込むように持つと、弾力が感じられない。
○触診はこの、
「包み(主に全体の形、体積を観る)」の他、
「横方向への動き(手触り、質感)」
「圧迫(硬さ)」
「静止接触(温度、胎児の動き)」
「挙上(重さ)」
「輪郭の探索(全体、細部の形)」
の6つに分類ができる。

以上、6つの触診の感覚を常に意識できるようになったとき、
初めて私たちは確実に受者の身体に触れる事ができるのだと思います。


【手指】










○手指が棒っ切れのように硬く感じたり、反らないのは、
肺から上の状態(肺、目、耳など)に問題のあることが多い。



後半はグループに分かれ、豚の心臓を解剖し、
各部の位置などを確認しながら、心臓の働きなどを講義いただきました。









研修会後は、好評だった昨年に続いて、
今年も中華街の「茘香尊酒家(ライシャンソンシュカ)」で、
横浜開港記念みなと祭の花火を、窓の外に眺めながら乾杯しました。       
(レポート:田川)




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臨床の実際において必要な、触診の基礎を学ぶ事ができました。
体型などを目で観察するだけではわからないものが、
触る事、触診の基礎を学ぶ事でみえてくる事があります。

例えば足関節を回す際などに、
講義で教わった知識があれば、その動きと「頭の疲れ」とを結びつけて考える事ができ、
それが、頭脳型の調整へと結びつく足がかりともなり得るのです。

研修会ではこの他に、たくさんの臨床経験に基づいたお話をうかがう事ができました。


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■支部研修旅行報告■

8月31日(日)〜9月1日(月)の支部研修旅行、今年は奥日光湯本温泉でした。

紅葉する前のいろは坂を登り切ると、中禅寺湖の湖畔にある「おおるり山荘」に到着。
しばらく部屋でくつろいでいるうちに、間もなく互いの施術が始まりそのまま研修に入っていきます。








今回、学生の参加もあって、先輩の施術を受けたりノートをとったりと忙しそうでした。
夕食後も皆で一部屋に集まり、恒例の均整談義。

こういう機会に先輩から聞いた、また授業の合間に講師の先生が話してくれた経験談は、
できる限りメモしておきましょう。

卒業し開業すると、授業と現場の違いを、身をもって感じながら成長していくことになります。
現場で、手持ちの技がなくなって、頭が真っ白になったとき、
ふと思い出した先輩の一言で、ピンチがチャンスに変わります。

真夜中や明け方など、思い思いの時間に温泉を楽しんだり、
早朝には湖畔を散策したりと、ゆったりした二日間を過ごすことができました。
(毎年、細やかな心配りで幹事を担当して下さる天内先生、ありがとうございます。) 

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■今後の支部研修会■

◎10月12日(日)
 施術問題交換会
◎11月24日(月祭)
 講師:坂戸 哲先生
 講題:観歪法・基本と臨床(1)
 会場は学園を予定
◎12月21日(日)
 講師:坂戸 哲先生
 講題:観歪法・基本と臨床(2)
 研修会後、忘年会
◎1月18日(日)
 講師:坂戸 哲先生
 講題:観歪法・基本と臨床(3)
 研修会後、新年会を予定
◎2月15日(日)
◎3月15日(日)
 講師:小酒井外紀先生

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■東京支部自主活動情報■

(1)第175回手技研究会
・日 時 9月18日(木)14時位〜21時位
・場 所 中野区大和町1-65-4増田ビル2F
     ザ・均整法せいたい
・内 容 『高円寺マニュアル(経絡調整含む) 』
・問合せ 池田勝
・参加料 ¥1,000

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(2)手技勉強会

受者・整者・第3者が納得する「3つの納得」の為を目標に、
実際にクライアントを招いての実技及び実技指導を実践しています。

受者の施術料は、事故発生時に賠償保険の対象にするために、
初回〜3回まで1,000円、4回以降3,000円を徴収しております。      

・日 時 毎週木曜日10時〜21時(但し毎月3回目の木曜に限り10時〜17時位)
・場 所 手技研究会と同:ザ・均整法せいたい
・参加料 無料

http://map.goo.ne.jp/map.php?MAP=E139.39.13.190N35.42.23.350&P2=3201E139.39.13.190N35.42.23.350&flg=1

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(3)横浜国際フェスティバル

編者が参加している「NPO法人いきいき健康法普及協会」が、
横浜で開催されるイベントにブース出展する事になりました。

このイベントは国際貢献をしている団体がその活動を発表するもので、
当協会はボランティアによる健康法の普及を中心に活動を展開しておりますが、
タイ、チェンマイにて文化交流活動もしており、
このイベントに参加できる事になりました。

当日はブース内にて、座位による均整法やアロママッサージを有料で提供します。
15分くらいの施術となりますが、協力していただける方を募っております。
まさにボランティアで参加していただく事になるかと思いますが、
お近くにお住まいの方や興味のある方など、
下記まで連絡くださるか、当日ブースにお立ち寄りください。

日 時:年10月25日(土)・26日(日)10:30〜17:00
場 所:パシフィコ横浜展示ホール
連絡先:矢作智崇

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■東京支部からお知らせ■

(1)DVD販売について

販売を見合わせる事にしていました、研修会DVDにつきまして、
支部会員の方々より復活させて欲しいとの声が多く寄せられました。

DVDに関しては、当初は貴重な資料として保存する目的として、
そして、遠方にお住まいの方や、
仕事などで研修会に参加できない方向けに販売する目的として扱うようにしていました。

しかし、会場に来られる方のなかからDVDがあるなら研修会に行かなくても大丈夫、
という声が聞かれるようになり、
それは、支部便りでも支部長がお伝えしたように研修会自体の意味も変わってしまう事になりかねず、
販売を当面のあいだ見合わせる事にしたのです。

それは、決定ではなく、皆さんの声を待ち、
それに耳を傾けながら今後の方針を考えていこうというものでした。
この数ヶ月間のあいだに多くの考えや要望が支部まで届きました。

そして、また研修会の録画、販売を再会する運びとなりました。
販売形式など詳細はこれから模索してまいりますが、取り急ぎお伝えいたしました。


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■あとがき■

これは毎年の事なのですが、
8月も終わる頃になると、来年こそは朝顔の種をまこう、と思い、
9月も半ばになると、来年こそはコスモスなどベランダに咲かそうか、などと思うのです。
よく飽きもせず毎年々々同じ決意を繰り返すな、などと我ながら呆れます。

ただひとつ、施術所に立ち寄っていただく方へは
「次回来た時ちゃんとやろう」では済ませられません。
その時々でしっかりと観察をし、調整をしないと、
自分も受者も納得できず、また来てもらえなくなります。

施術所に立ち寄っていただいた方の身体に、
しっかりとしっかりと種をまいて、きれいな花が咲きますように。(矢作)


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